針槐にウグイス 05.22/小満 上州緑野山
仮名序に "正三位 柿本人麻呂は歌の聖人" と… 歌数は80首ほどで家持は473首です。13分頃から人麻呂の持統朝デビューが聴けます
巻十九 堅香子草の花を攀ぢ折る歌
4143 もののふの八十をとめらが汲みまがふ 寺井のうへの堅香子の花
物部乃 八十嬬等之 挹乱 寺井之於乃 堅香子之花
天平勝宝二年三月二日 大伴家持 高岡
巻十九 天平勝寶二年三月一日の暮に春の
苑の桃李の花を眺矚めて作る歌
4139 春の苑紅にほふ 桃の花下照る道に 出で立つをとめ
春苑 紅尓保布 桃花 下照道尓 出立嬬
天平勝宝二年三月一日 大伴家持 高岡
巻十八 独り幄の裏に居て遥かに霍公鳥の
鳴くを聞きて作る歌
4090 行方なくあり渡るとも 霍公鳥 鳴きし渡らばかくやしのはむ
由久敝奈久 安里和多流登毛 保等登藝須 奈枳之和多良婆 可久夜思努波牟
天平感宝元年五月十日 大伴家持 高岡
巻三 柿本人麻呂従近江國上来時
至宇治河邊作歌
264 もののふの八十宇治川の網代木に いさよふ波の行く方知らずも
物乃部能 八十氏河乃 阿白木尓 不知代經浪乃 去邊白不母
雑歌 柿本人麻呂 羈旅 宇治
巻十八 獨居幄裏遥聞霍公鳥喧作歌
4091 卯の花のともにし鳴けば 霍公鳥 いやめづらしも名告り鳴くなへ
宇能花能 登聞尓之奈氣婆 保等登藝須 伊夜米豆良之毛 名能里奈久奈倍
天平感宝元年五月十日 大伴家持 高岡
巻一 藤原宮の御井の歌
52 やすみしし わご大王 高照らす 日の皇子 荒栲の 藤井が原に 大御門 始め給ひて 埴安の 堤の上に あり立たし 見し給へば 大和の 青香具山は 日の経の 大御門に 春山と 茂さび立てり 畝傍の この瑞山は 日の緯の 大御門に 瑞山と 山さびいます 耳成の 青菅山は 背面の 大御門に 宣しなへ 神さび立てり 名くはし 吉野の山は 影面の 大御門ゆ 雲居にぞ 遠くありける 高知るや 天の御蔭 天知るや 日の御蔭の 水こそは 常にあらめ 御井の清水
雑歌 作者未詳 藤原 宮廷讃美
巻一 藤原宮御井歌
53 藤原の大宮仕へあれつぐや をとめがともは 羨しきろかも
藤原之 大宮都加倍 安礼衝哉 處女之友者 乏吉呂賀聞
雑歌 作者未詳 藤原 宮廷讃美
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