2023年2月23日

如月四日の月と木星に金星/'23.02.23 18:13

如月四日の月 2023.02.23 18:13 如月四日の月 2023.02.23 18:13/木星と金星

雨水です。七十二候は春、春、春だけど、寒の戻りか、初候は寒い日ばかり…

初候 19日~ 土脉潤起つちのしょううるおいおこる

冷たい雪が暖かい春の雨に代わり、大地に潤いをあたえる頃。寒さもゆるみ、眠っていた動物も目覚めます

次候 24日~ 霞始靆かすみはじめてたなびく

霧やもやのため、遠くの山や景色がほのかに現れては消え、山野の情景に趣が加わる頃。春に出る霧をかすみとよび、夜の霞はおぼろとyよばれます

末候 29日~ 草木萠動そうもくめばえいずる

足もとや庭木の先にほんのりと薄緑に色づく芽が見られる頃。やわらかい春の日差しの中、草木が芽吹き、新しい命が生まれます

如月四日の月 2023.02.23 18:13/木星と金星

2023年2月12日

ツバキ「椿」/『植物記』牧野富太郎

ツバキ「椿」

ツバキ『植物記』牧野富太郎

巻一 大行天皇幸于難波宮時歌 長皇子

73我妹子を早見浜風大和なる
吾を松椿吹かざるなゆめ

吾妹子乎わぎもこを 早見濱風 はやみはまかぜ 倭有やまとなる 吾松椿あをまつつばき 不吹有勿勤ふかざるなゆめ

 ツバキは椿である。この木は春盛んに花が咲くから木偏に春を書いてツバキとませたものである。すなわちツバキの椿は和字(日本で製した字)である。ゆえにその字に字音というものはない。しいて字音で呼びたければシュンというより外に途がない。多くの学者はこれを支那の椿(字音チン)と同字だと勘違いして日本のツバキを椿と書いては悪るいと言う人もあるが、その人の頭には少しも順序が立っていない。この支那の椿は昔、隠元いんげん禅師が帰化した時分に日本へ渡り来って今諸処にこれを見得るが、吾人はそれをチャンチンと呼んでいる。椿チンは『荘子そうじ』に八千歳を春となし八千歳を秋となすと出ているのでこの椿を日本人が日本の椿ツバキと継ぎ合せて文学者が八千代椿ヤチヨツバキなどの語を作ったもので、これはいわゆる竹に木を継いだようなものである。

 ツバキは我邦到る処に見る常緑の小喬木で、山地に自生するものもあればまた庭園にえてあるものもある。山に在るものは一重の赤花を開きこれをヤマツバキともヤブツバキとも称する。庭に在るものには八重咲花が多く、かつ花色も種々あって一様ではない。

 幹はかなり太くなり繁く枝を分ち密に葉を着ける。葉は葉柄をそなえ、枝に互生して左右の二列にならび厚くして光沢があり広い橢円形を成して葉縁に細鋸歯を有する。ツバキの名はこの葉が厚いから厚葉木アツバキの意でそのはじめのアが略せられたものだといい、また光沢があるに基いた名ともいわれている。

 花は小枝端に着き無柄で形ち大きく下に緑色の芽鱗と萼片とがあって花冠を擁している。花冠は一重咲のものは六、五片の花弁より成って基部は互に合体し謝する時はボタリと地に落ちる。花中に在る多雄蕊は本は相連合して筒の様に成り花冠と合体し葯は黄色の花粉を吐く。中央に一子房があって三つにわかれた花柱を頂き、子房の辺に蜜汁が分泌せらるるのでよく目白めじろの鳥がそれを吸いに来り、その際に花粉を柱頭に伝え媒助してくれる。ゆえにツバキは鳥媒花であるといえる。

 花の後にはその子房が日増しに生長して大きな円い実と成り、秋になって熟すれば、その厚い果皮が開裂して中から黒褐色の大きな種子が出ずる。この種子から搾り採ったのが椿油で伊豆の大島はその名産地の一である。  ツバキの漢名は山茶である。その葉がチャの実に類し、製すれば飲料となるのでそれで山茶の名があると支那の学者はいっている。

2023年2月10日

椿に雪/立春

椿に雪が 椿に雪が 椿に雪が

早春賦

一 春は名のみの 風の寒さや

谷のうぐいす 歌は思えど
時にあらずと 声も立てず
時にあらずと 声も立てず

こおりけ去り あしつのぐむ

さては時ぞと 思うあやにく
今日も昨日も 雪の空
今日も昨日も 雪の空

三 春と聞かねば 知らでありしを

聞けば急かるる 胸の思いを
いかにせよとの この頃か
いかにせよとの この頃か


寒いし、風はあるし、まさに名のみの春。と云いつつも紅梅や椿、スズメたちを撮ってました。なんせ雪はまれにしか降りません。犬なみにはしゃいでました

巻七

1262あしひきの山つばき咲く八峰越え
鹿待つ君が斎ひ妻かも

足病之あしひきの 山海石榴開やまつばきさく 八峯越やつをこえ
鹿待君之ししまつきみが 伊波比嬬可聞いはひつまかも

古歌集出

2023年2月7日

ニュウナイスズメ/02.04 上州藤岡

ニュウナイスズメ「♀入内雀」02.04/立春 上州藤岡

ニュウナイスズメ「♀入内雀」02.04/立春 上州藤岡

2月4日に撮った野鳥の名を教えてもらいました。で、ウェブ図鑑を覗き回って、ニュウナイスズメの雌でいいみたいと…

ウィキペディアに「本種の和名の由来については以下の三説が有名である」と
 スズメに見られる頬の黒斑を欠くことから、ほくろの古名であるにが無い雀、ということで斑無雀
 新嘗雀にいなめすずめがなまったものであるとする柳田國男の説
 藤原実方が本種に転生して宮中に入り込み、納税された米を食い荒らしたという伝説がある。宮中内廷に入る雀、で入内雀

どうやら広く分布していて里近くで暮らしているニュウナイスズメのようです

枕草子に「頭赤き すずめ」として出ています。皇居に入れるので入内にゅうないなのでしょう。と、書いてるサイトがありました。

枕草子 四十一段「鳥は」 ほぼ原文で

 鳥は、こと所のものなれど、鸚鵡あふむいとあはれなり。人の言ふらむことをまねぶらむよ。時鳥ほととぎす。くひな。しぎ宮古鳥みやこどり。ひは。火たき。

 山鳥。友を恋ひてなくに、鏡を見すればなぐさむらむ、心わかう、いとあはれなり。谷隔てたる程など心苦し。鶴は、いとこちたきさまなれど、なく声雲居まで聞ゆる、いとめでたし。

 かしら赤きすずめ斑鳩いかるがの雄鳥。たくみ鳥。

枕草子 四十一段「鳥は」 現代語訳で

 鳥は、異国のものであるがオウム、大層しみじみ面白い。人が何か言うと、それをまあ真似するそうだ。ホトトギス。クイナ。シギ。都鳥。ヒワ。ヒタキ。

 山鳥は、友を離れて鳴かぬので、鏡を見せたら慰められたのであろうか、うぶで、大変しみじみしている。谷をへだてるは、切なく思える。鶴は、いかにも仰々しい恰好だが、鳴き声は空まで聞こえる。たいそうめでたいことだ。

 かしらの赤いすずめ斑鳩いかるが雄鳥おどり。たくみ鳥。

ニュウナイスズメのオス

かしらの赤いすずめ

2023年2月6日

桜の花芽/立春 上州藤岡芦田城址

桜の花芽 英霊殿 ヒヨドリ「鵯」

立春です。早咲きする処では実梅も花梅もいい感じに咲いてます。で、桜の様子伺いに英霊殿に行ってきました。みんな古木ですが、弥生三月ともなればライトアップに照り輝く桜の名所です。

たらね、椿が咲き始めてました。ちゅうても山茶花と見分けられない「たぬき」です。椿かな… で、ツイートしました

さらに鰹木と千木をあしらった神明造風の英霊殿をパチリ。ふんで、ようやく花芽に気付きました。花が咲いてから葉が出る染井吉野です。花芽としときます。

花芽は撮れたし、さて、撤収じゃ、と。たら、一羽のひよどりが飛んで来ました。いつもギャーギャッと、うるさいけど何故か今日は静かです。て、まさか、花芽パクリのつもりだったとか…


ツバキ「椿」

2023年2月4日

カシラダカとカワラヒワ/02.04 立春

カシラダカとカワラヒワ カシラダカ カワラヒワ

立春の4日に撮ったカシラダカ「頭高」とカワラヒワ「河原鶸」です (^-^)