2022年6月20日

ネジバナ/06.20 上州高崎山名

山上碑やまのうえのひを横目に走って昔ながらの丘陵地まで行きました。捩花ねじばなから撮り始めたんですが、暑くて汗が噴いてきました。真夏日だったようです。草原くさっぱらからくぬぎの木陰へ避難しひと休み。息を整えてから樹林内へ。で、小楢こなら一薬草いちやくそう、紫式部などを撮りました。暑い暑い観音山かんのんやま丘陵でした。

巻十四 東歌 相聞

3508 芝付の御宇良崎なるねつこ草 相見ずあらば 吾恋ひめやも

芝付乃しばつきの 御宇良佐伎奈流みうらさきなる 根都古具佐ねつこぐさ 安比見受安良婆あひみずあらば 安礼古非米夜母あれこひめやも

芝付の三浦崎にあるネッコ草のように、互いに会わなかったなら、私はこんなに恋い焦れようか…

ネジバナ

2022年6月19日

タツナミソウ/06.19 上州牛伏山

タツナミソウ タツナミソウ タツナミソウ

キササゲ、ヤブムラサキ、クモキリソウ、タツナミソウ、クリ、ムラサキシキブなどで70ショット。あと、トビやヒバリ、カワトンボなどを10ショットほど。撮り過ぎたかも。(^-^)
でね、タツナミソウを3枚組でツィートしとこうと… がね、パソコンからだと横に3枚並んじゃいます。しょうがないブログでいくかと…
ふんなで、縦と横2枚であげときました。ただ貼っただけです。(^_^;

2022年6月17日

アカメガシワ/06.16 矢場

赤芽槲と田んぼとトラクター 06.16/芒種 上州藤岡矢場

赤芽槲と田んぼとトラクター

知らぬ間に梅雨入りしてました。
昨日は三本木の花壇で立葵や人参、小昼顔などの梅雨の花を撮りました。今日は咲いてる小紫陽花こあじさいを探そうと牛伏山へと走りました。庚申山を越え矢場の田んぼ道を南へゆっくりと…

たら、なんと、赤芽槲あかめがしわが花をつけていました。しかも見栄えする雄花です。数年前にバッサリとやられたけど、もう2㍍もあります。したたかに生きているお方なんです。で、狸ん家だと麦の収穫と田植えが重なる芒種です。トラクターつき写真でいったとさ。

ググって知ったんですが、混ぜご飯を赤芽槲の葉に包んだお寿司があるようです。万葉集には久木ひさぎで4首あります

1863 去年こぞ咲きし久木ひさぎ今咲く いたづらにつちにや落ちむ見る人なしに

去年咲いた久木が今年も咲いた。でも今年は一緒に見る人もおらず、ただいたずらに地面に落ちるのだろうか…

2022年6月10日

あまつつみ「雨障」/耳コピ万葉集

関東甲信は6月6日の梅雨入りでした。むむっと… ( ^ - ^ )

巻十 雨に寄す

2262 秋萩を散らす長雨の降るころは ひとり起き居て恋ふる夜ぞ多き

秋芽子乎あきはぎを 令落長雨之ちらすながめの 零比者ふるころは 一起居而ひとりおきゐて 戀夜曽大寸こふるよぞおほき

 

巻十 雨に寄す

1917 春雨に衣はいたく通らめや 七日し降らば 七日来じとや

春雨尓はるさめに 衣甚ころもはいたく 将通哉とほらめや 七日四零者なぬかしふらば 七日不来哉なぬかこじとや

 

巻十二 問答の歌

3122 心なき雨にもあるか 人目守りともしき妹に今日だに会はむを

無心こころなき 雨尓毛有鹿あめにもあるか 人目守ひとめもり 乏妹尓ともしきいもに 今日谷相乎けふだにあはむを

 

巻十一 問答

2513 鳴る神の少し響みてさし曇り雨も降らぬか 君を留めむ

雷神なるかみの 小動すこしとよみて 刺雲さしくもり 雨零耶あめもふらぬか 君将留きみをとどめむ

 

2514 鳴る神の少し響みて降らずとも吾は留まらむ 妹し留めば

雷神なるかみの 小動すこしとよみて 雖不零ふらずとも 吾将留わはとどまらむ 妹留者いもしとどめば

右二首 柿本朝臣人麻呂之歌集出

 

巻三 長忌寸奥麻呂ながのいみきおきまろの歌

265 苦しくも降り来る雨か 神の崎狭野の渡りに家もあらなくに

苦毛くるしくも 零来雨可ふりくるあめか 神之埼みわのさき 狭野乃渡尓さののわたりに 家裳不有國いへもあらなくに

 

新古今・巻六・冬歌 藤原定家

671 駒とめて袖うちはらう陰もなし佐野のわたりの雪の夕暮れ

 

2022年6月5日

越中秀吟/耳コピ万葉集

巻19から3月1日、2日、3日の歌。あと若月みかづきの歌 ( ^ - ^ )

天平てんぴゃう勝寶しょうほう二年三月一日のゆふべに、春のその桃李たうりの花を眺矚ながめて作る歌二首

4139 春の苑紅にほふ 桃の花下照る道に 出で立つをとめ

春苑はるのその 紅尓保布くれなゐにほふ 桃花もものはな 下照道尓したでるみちに 出立いでたつをとめ

4140 わが園の李の花か庭に散る はだれのいまだ残りたるかも

吾園之わがそのの 李花可すもものはなか 庭尓落にはにちる 波太礼能未はだれのいまだ 遺在可母のこりたるかも

 

かけしぎを見て作る歌

4141 春まけて物悲しきに さ夜ふけて羽振き鳴く鴫 誰が田にか住む

春儲而はるまけて 物悲尓ものがなしきに 三更而さよふけて 羽振鳴志藝はぶきなくしぎ 誰田尓加須牟たがたにかすむ

 

二日、柳黛りうたいぢて京師みやこを思ふ歌

4142 春の日に張れる柳を取り持ちて 見れば都の大路し思ほゆ

春日尓はるのひに 張流柳乎はれるやなぎを 取持而とりもちて 見者京之みればみやこの 大路所念おほちしおもほゆ

 

堅香子草かたかごぐさの花をぢ折る歌

4143 もののふの八十をとめらが汲みまがふ 寺井てらゐのうへの堅香子の花

物部乃もののふの 八十嬬等之やそをとめらが 挹乱くみまがふ 寺井之於乃てらゐのうへの 堅香子之花かたかごのはな

 

歸るかりを見る歌

4144 燕来る時になりぬと 雁がねは本郷思ひつつ 雲隠り鳴く

燕来つばめくる 時尓成奴等ときになりぬと 鴈之鳴者かりがねは 本郷思都追くにしのひつつ 雲隠喧くもがくりなく

 

遥かに江をさかのぼる船人の唱を聞く歌

4150 朝床に聞けば遥けし 射水川朝漕ぎしつつ唱ふ船人

朝床尓あさとこに 聞者遥之きけばはるけし 射水河いみづかは 朝己藝思都追あさこぎしつつ 唱船人うたふふなびと

 

三日、かみ大伴宿禰家持のやかたうたげする歌三首

4151 今日のためと思ひて標し あしひきの峰の上の桜かく咲きにけり

今日之為等けふのためと 思標之おもひてしめし 足引乃あしひきの 峯上之櫻をのへのさくら 如此開尓家里かくさきにけり

4152 奥山の八峰の椿 つばらかに今日は暮らさね ますらをの伴

奥山之おくやまの 八峯乃海石榴やつをのつばき 都婆良可尓つばらかに 今日者久良佐祢けふはくらさね 大夫之徒ますらをのとも

4153 唐人も筏浮かべて遊ぶといふ今日ぞ わが背子 花かづらせな

唐人毛からひとも 筏浮而いかだうかべて 遊云あそぶといふ 今日曽和我勢故けふぞわがせこ 花縵世奈はなかづらせな

 

皐月五日の月

大伴家持の霍公鳥ほととぎすの歌

8/1494 夏山の木末の茂に 霍公鳥 鳴き響むなる声の遥けさ

夏山之なつやまの 木末乃繁尓こぬれのしげに 霍公鳥ほととぎす 鳴響奈流なきとよむなる 聲之遥佐こゑのはるけさ

 

天平十九年四月十六日、夜のうちに、遥かに霍公鳥ほととぎすくを聞きて、おもひを述ぶる歌

17/3988 ぬばたまの月に向ひて霍公鳥鳴く音遥けし 里遠みかも

奴婆多麻乃ぬばたまの 都奇尓牟加比氐つきにむかひて 保登等藝須ほととぎす 奈久於登波流氣之なくおとはるけし 佐刀騰保美可聞さととほみかも

 

大伴宿禰家持の初月みかづきの歌

6/994 振りさけて若月見れば 一目見し人の眉引き思ほゆるかも

振仰而ふりさけて 若月見者みかづきみれば 一目見之ひとめみし 人乃眉引ひとのまよびき 所念可聞おもほゆるかも

 

絶唱三首/耳コピ万葉集

万葉集 巻十九 4290-4292 巻末の絶唱三首 ( ^ - ^ )

廿三日、興にりて作る歌二首

4290 春の野に霞たなびき うら悲し この夕かげに鴬鳴くも

春野尓はるののに 霞多奈かすみたなびき 宇良悲うらがなし 許能暮影尓このゆふかげに 鴬奈久母うぐひすなくも

4291 わが宿のいささ群竹 吹く風の音のかそけきこの夕べかも

和我屋度能わがやどの 伊佐左村竹いささむらたけ 布久風能ふくかぜの 於等能可蘇氣伎おとのかそけき 許能由布敝可母このゆふへかも

 

廿五日、作る歌

4292 うらうらに照れる春日に雲雀あがり こころ悲しも 一人し思へば

宇良々々尓うらうらに 照流春日尓てれるはるひに 比婆理安我里ひばりあがり 情悲毛こころかなしも 比登里志於母倍婆ひとりしおもへば

春日遅々ちちにして、鶬鶊ひばり正にく。悽惆せいちうこころ、歌に非ずははらひ難し。よりて此の歌を作り、もちて締緒ていしよぶ。但し此の巻中、作者の名字をはず、ただ年月・所處・縁起のみを しるせるは、皆大伴宿禰家持の裁作つくれる歌詞なり。

 

 

五年正月四日、治部少輔ぢぶのせうふ石上朝臣いそのかみのあそみ宅嗣やかつぐの家にしてうたげする歌

4282 言しげみ相問はなくに 梅の花雪にしをれて うつろはむかも

辞繁ことしげみ 不相問尓あひとはなくに 梅花うめのはな 雪尓之乎礼氐ゆきにしをれて 宇都呂波牟可母うつろはむかも

 

十一日、大雪り、積ること尺二寸あり。りてつたなおもひを述ぶる歌

4285 大宮の内にも外にも珍しく降れる大雪 な踏みそね 惜し

大宮能おほみやの 内尓毛外尓母うちにもとにも 米都良之久めづらしく 布礼留大雪ふれるおほゆき 莫踏祢乎之なふみそねをし

4286 御園生の竹の林に 鴬はしば鳴きにしを 雪は降りつつ

御苑布能みそのふの 竹林尓たけのはやしに 鴬波うぐひすは 之波奈吉尓之乎しばなきにしを 雪波布利都々ゆきはふりつつ

 

十二日、内裏にさぶらひて千鳥のくを聞きて作る歌

4288 川洲にも雪は降れれし 宮の内に千鳥鳴くらし居む所無み

河渚尓母かはすにも 雪波布礼々之ゆきはふれれし 宮裏みやのうちに 智杼利鳴良之ちどりなくらし 為牟等己呂奈美ゐむところなみ