2024年7月22日

キハギ/2022.09.03

ヤマボウシ「山法師」

キハギ「木萩」09.03/2022 処暑 上州藤岡緑埜

山萩ヤマハギ筑紫萩ツクシハギ丸葉萩マルバハギとUPしました。木萩もいきます。 植物図鑑:ハギ属に、ヤマハギ節植物は8種「ヤマハギ、マルバハギ、クロバナキハギ、ツクシハギ、ビッチュウヤマハギ、ケハギ、キハギ、チョウセンキハギ」が野生する。ほかに栽培品種のミヤギノハギ、ニシキハギ、シラハギなどがある、とあります。黒花木萩、備中山萩、毛萩はまだ逢えてません。朝鮮木萩らしき花はよく見ています。宮城野萩、錦萩、白萩などの栽培品種も見ています、たぶん(^┬^;

キハギ キハギ「木萩」は本州、四国、九州に分布するマメ科ハギ属の落葉低木で花期は6月~9月のようです。

6月には毛萩ケハギ系の園芸種や唐駒繋トウコマツナギに混じって持ち込まれたと想っている朝鮮木萩チョウセンキハギらしき萩の花も咲く狸ん家です。唐駒繋を見ると、そろそろキハギが咲くかなと林縁を注視して歩いてます。

花は色違いの筑紫萩ツクシハギのような感じで狸好みのキハギです。いっぱい撮ってるんだけど、なぜか初ブロク… (^-^)

2024年7月21日

マルバハギ/2013.09.14

マルバハギ

マルバハギ「丸葉萩」09.14/2013 白露 上州藤岡緑埜

また晴れのち曇りと午後になって陰ってきました。ただ、昼過ぎに28.7℃を記録していて暑いですだ。で、昨日は筑紫萩をアップしました。今日はマルバハギでいきます。パチリは9月14日の緑埜です。狸ん家だと山萩やマルバハギはもう終わっちゃってますだ。(ρ_;) シクシク

マルバハギ マルバハギ「丸葉萩」は本州、四国、九州に分布しているマメ科ハギ属の落葉低木で、里山や日あたりのよい尾根筋などで見かける山の花です。花期は8月-10月のようです。

花序があまり伸びないので葉の上に花が乗っているかのように見えるマルバハギです。旗弁と側弁が同色なのは山萩と同じですが、花の感じはだいぶ違います。おにぎり型に見える旗弁が竜骨弁よりも目立っていて、側弁が旗弁よりも長い花が普通です。サムネイルにそんなのを貼っときました (=^_^=) ヘヘヘ

ツクシハギ/2012.09.08

ツクシハギ

ツクシハギ「筑紫萩」09.08/2012 白露 上州藤岡

秋めいてきました。早起きしたんですが雨だったんで二度寝しちゃいました。が、なんとか10時頃に目覚めてパチリに出ました。もち、萩の花狙いです。て、雨の日曜日に撮った萩のなかに、山萩かツクシハギか、はっきりしない花が混ざっとりました。山萩だと9月初旬から咲いて、ツクシハギだと中旬から咲く、と憶えとる狸です。もし、ツクシハギなら山萩と同じ時季から咲くことになります。野の花暦を意図してペッタンしとるんで影響大です。ふんなことだったんですが、その花、やっぱり山萩でした。がね、ちょっぴり移動したら咲き始めのツクシハギに会えましたよ。 ( ̄^ ̄)えっへん

ツクシハギ ツクシハギ(筑紫萩)は本州、四国、九州に分布しているマメ科ハギ属の落葉低木で日当たりのよい山地などで見かけます。花期は7月-10月で秋の花です。山萩とよく似ています。以下に同定ポイントをメモしときます。

葉は3出複葉で互生し縁は全縁です。先がわずかに凹んでいるのをよく見ます。葉よりやや長い総状花序をだして花をまばらにつけ、翼弁は赤紫色で旗弁の色は翼弁より淡いのが普通です。同色が普通な山萩と見分けるポイントのひとつです。竜骨弁の先端は濃紫色で翼弁よりやや長いようです。

萩の花は萼の形が見分けのポイントと物臭狸から教わりました。ツクシハギだと浅く5裂して先端は尖りません。ここだけでも山萩と見分けられます。日曜日は雨で撮ってなかったんで今日は萼を観察してきて山萩としました。そのうちにアップします (^-^)

ツクシハギ ツクシハギ ツクシハギ ツクシハギ ツクシハギ

2024年7月19日

ヤマハギ/2010.09.05

ヤマハギ

ヤマハギ「山萩」09.05/2010 処暑 上州藤岡下日野箕輪

2010/09/06日はまた猛暑日でした。土曜・日曜と萩の花をパチリしてきました。山萩の後ろに陽射しがありバックライトを使ったかのように写っているのをトップに単貼りしました。あっ、日曜日に箕輪みのわの林縁で咲いてたヤマハギです (^-^)

ヤマハギ 狸ん家にはヤマハギ筑紫萩ツクシバギも普通に生えているようです。が、30年ほど前に書かれた植物分布リストに筑紫萩は載っていません。で、考えられるのは山萩と筑紫萩は同一種とされていたのかもしれません。なんてぇふうに思うくらいよく似ています。花序の長さや、竜骨弁と翼弁の長さなんかが違うようなんですが、よく判りません。もっとも、載っていないのは、単純な記載漏れだったのかもしれませんけどね。まっ、どっちにしても小さい花です。切り抜いたのをサムネイルにし裏に原寸サイズを貼っときました。ヤマハギってこんな感じでしたよね (^-^)

2024年7月9日

ヤマユリ「山百合」/07.07 上州高崎

ヤマユリ
ヤマユリ ヤマユリ ヤマユリ

万葉集 巻十八

天平感寶元年「七四九年」五月九日、諸僚、少目秦伊美吉石竹の舘に會ひて飲宴す。ここに主人、白合の花縵三枚を造り、豆器に疊ね置き賓客に捧げ贈る。各々この縵を賦して作る歌

4088 さ百合花 ゆりも逢はむと 思へこそ  今のまさかも うるわしみすれ

左由理婆奈さゆりばな 由里毛安波牟等ゆりもあはむと 於毛倍許曽おもへこそ
 伊末能麻左可母いまのまさかも 宇流波之美須礼うるはしみすれ

右の一首は大伴宿禰家持のあはするなり

 歌意がとれずに検索したとさ
百合の花というように、また後にもお会いしたいと思うからこそ、今この時も、誠実に親しくするのですよ…

牧野はヤマユリ『植物一日一題』で、ヤマユリは万葉歌とは全く関係はない。万葉歌と縁のあるものは主としてササユリ、オニユリ、ヒメユリである。多分コオニユリも見逃されないものであろう。と書いてます。ですが、検索でヤマユリを詠んだらしき歌がヒットしたんで…

越中の国府は富山県高岡市にあったようです。ヤマユリが自生していたかもしれませんね。がね、大輪で匂いが強いヤマユリです。花縵はなかづらにしたとは思えません (^-^)

2024年7月6日

ヒメコウゾ/06.25 生勢

ヒメコウゾ
ヒメコウゾ ヒメコウゾ ヒメコウゾ

生勢の林縁をブラリしてたら色づきだしたヒメコウゾ「姫楮」と遭遇。ただ実だけではヒメコウゾなのかコウゾ「楮」なのか判りません。調べていて参考HP ヒメコウゾとコウゾの違いは?にたどりつきました。参考・引用しつつ少し書いてみます (^-^)

ヒメコウゾ ヒメコウゾは本州の岩手県以南、四国、九州に分布し低地や低山地の林縁に自生する。雌雄同株。コウゾ「楮/栲」はヒメコウゾとカジノキ「梶/構」の交雑種で雌雄異株。繊維を取る目的で栽培されているので人家近くで見られる。もっともヒメコウゾ、コウゾ、カジノキはコウゾとよばれてきたようです。サムネイルは雄花と雌花が写ってます。これはヒメコウゾです。

参考HP にはヒメコウゾは雌雄同株でよく結実し、葉柄は 0.5~1cm。コウゾは雌雄異株でほとんど結実せず、葉柄は1cm~3cmとあります。あと、ヒメコウゾの種子が鳥散布されている可能性も書いてあります。じっくり読んでみるとよいかも (^-^)

2024年7月5日

植物一日一題『ワスレグサと甘草』/牧野富太郎

ヤブカンゾウ

ワスレグサと甘草

 雑誌などによくワスレグサ「ヤブカンゾウ」のことを甘草と書いている人があるが、これは全く非で、このカンゾウに対してこの字を使うのはじつは間違いであることを知っていなければならない。これは萱草カンゾウと書かねばその名にはなり得ない。ワスレグサの苗を食ってみると、根元に多少甘味があるから、それで甘草だというのでない。

 萱は元来忘れるという意味の字で、それでその和名がワスレグサすなわち忘レ草となっている。このワスレグサの名は元来日本にはなかったが、萱草の漢名が伝ってから初めて出来た称呼だ。書物によれば中国の風習では何か心配事があって心が憂鬱なとき、この花に対すれば、その憂いを忘れるというので、この草を萱草と呼んだもんだ。そこでまた一つにこれを忘憂草とも称えまた療愁ともいわれる、すなわち療愁とは憂いを癒やす義である。

 中国の萱草は一重咲のものが主品である、すなわち学名でいえば Hemerocallis fulva L. である。この種名の fulva は褐黄色の意で、これはその花色に基づいたものである。この品は絶て日本には産しなく、ただ中国のみの特産である。それでこれをシナカンゾウともホンカンゾウともいわれる。上に書いたヤブカンゾウ「一名鬼カンゾウ」はその一変種で八重咲の花を開くが、面白いことにこれは中国ばかりでなく日本にも産する。つまり母種の一重咲のものはひとり中国のみに産し、その変種の八重咲のものが中国と日本とに産する。地質時代の昔の日本がまだアジア大陸に地続きになっていた時分にこの八重咲品のみが日本へ拡がっていて、その後中国と日本との間へ海が出来た後ち今にいたるまでこの八重咲品のみが日本の土地へ遺され、親子生き別れをしたものだ。中国の『救荒本草きゅうこうほんぞう』という書物にこの八重咲品の図が載っている。

 萱草を食用にすることは、日本よりも中国の方が盛んであるようだ。中国の本に「今人多   其嫩苗及花跗、葅  」と出て、また「人家園圃   」とも書いてある。また「花、葉芽倶ニ嘉蔬ナリ」ともある。また中国では「京師ノ人食フ 其土中ノ嫩芽ヲ一名ク二扁穿ト 」と述べてあるが、これはすなわち冬中に採る極めて初期の小さい嫩芽である。いつであったか数年前、東京の料理屋でこれを食膳に出したと聞いたことがあったがどこから仕入れたものか。これは通人の口に味う趣味的の珍らしい食品であって、多分少々舌に甘味を感ずるのであろう。おそらく扁穿とは扁ひらたき芽が土を穿って出るとの意味ではないかと思う。

 憂さを忘れるなら何にもワスレグサに限ったことはなく、綺麗な花なら何んでもよい筈だが、中国でたまたま草が乏しい場所であったのか、この大きな萱草の花を撰んで打ち眺めたものであろう。

美しき花を眺むる憂さ晴らし
思い余りし吾れの行く末

美しい花をながめりや憂ひを忘る
それがせめての心やり

忘れぐさ忘れたいもの山々あれど
忘れちゃならない人もある

ヤブカンゾウ