2020年6月17日

タチアオイ


万葉集 巻第十六 作主の未だ詳らかならぬ歌

なしなつめきみあわつぎくず
のちはむとあふひ花咲く

3834成棗 寸三二粟嗣 延田葛乃 後毛将相跡 葵花咲

巻第十六は「有由縁雑歌」と表題されてます。よく解かんない歌ばっかで… 原文を載せときました。あっ、桜井満の訳も載せときます。
ナシにナツメが続いて実り、キミアワが続いて実るように、続いて君に会い、はうクズのように、のちも会おうというようにアオイの花が咲いている」とあって、延田葛はふくず後毛将相のちもあふの枕詞と注してます。

読んでないけど『牧野富太郎選集』万葉の草木「万葉歌のアオイは蜀葵カラアオイである」てぇのがあるようです。蜀葵は立葵タチアオイの古名のようだけど、昨今は蜀葵タチアオイとルビされることが多いかなと… (^-^)

で、見出しから想像するに、冬葵フユアオイとされてきたあふひ花を蜀葵タチアオイとしたのが「万葉歌のアオイは蜀葵カラアオイである」かもしれません。

もうひとつ、ネアンデルタール人が死者に手向けた花に立葵が含まれているとか…
ウィキペディア:シャニダール洞窟

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