2021年3月31日

春菜摘み

野良坊菜と別所堂山古墳 春分/03.31 上州藤岡

野良坊菜と別所堂山古墳 春分/03.31 上州藤岡

黄砂の影響か霞がかってたけど暖かな春の日でした。春菜摘みを三首あげとくだよ (^-^)

巻第十 煙を詠む

1879春日野かすがのけぶり立つ見ゆ
をとめらし春野のうはぎ摘みてらしも

  春日野に煙が立ちのぼるのが見える。おとめらが春野のウハギを摘んで煮ているに違いない。うはぎ「ウハギ」はヨメナ。春、その若芽を摘んで食用にする
  春の初めにおとめたちが野山に出て、若芽を摘んで共食きょうしょくし、成女戒を受ける行事があった。そのさまを想像している

巻第ニ 讃岐狭岑嶋視石中死人柿本朝臣人麻呂作歌

221妻もあらばみてげまし
沙彌さみの山のうはぎ過ぎにけらずや

  もしそばに妻でもいたら摘んで食べもしように。沙彌の山の野のヨメナは食べる盛りが過ぎてしまった…

巻第ハ 尾張連をはりのむらじの歌 名闕名を欠く

1421春山の咲きのををりに 春菜はるな摘むいも白紐しらひも
見らくしよしも

  春山の花の咲き乱れている所で、春の若菜を摘んでいる娘たちの着物の白い紐を見ることはよいものだ
  「ををり」は花がたくさん咲いて枝のたわむこと…

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