2020年8月3日

さし焼かむ… 13/3270

夕陽と雲と

夕陽と雲と 大暑 武州神流川

万葉集 巻第十三 相聞そうもん

3270さし焼かむ 小屋こや醜屋しこやに かきてむ 破薦やれこもを敷きて うち折れむ しこ醜手しこてを さしへて らむ君ゆゑ あかねさす 昼はしみらに ぬばたまの 夜はすがらに このとこの ひしと鳴るまで 嘆きつるかも

刺将焼 小屋之四忌屋尓 掻将棄 破薦乎敷而 所挌将折 鬼之四忌手乎 指易而 将宿君故 赤根刺 晝者終尓 野干玉之 夜者須柄尓 此床乃 比師跡鳴左右 嘆鶴鴨

反歌

3271わがこころ焼くもわれなり はしきやし君に恋ふるもわが心から

我情わがこころ 焼毛吾有やくもわれなり 愛八師はしきやし 君尓戀毛きみにこふるも 我之心柄わがこころから

嫉妬心めらめらと炎のごとし

… 折れてしまいそうないやらしい腕を枕にして今頃は寝ているのだろう。お前さん、私は昼は昼中、夜は夜通し、この床がみしみしと音をたてるほどなげいて…

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