2022年6月10日

あまつつみ「雨障」/耳コピ万葉集

関東甲信は6月6日の梅雨入りでした。むむっと… ( ^ - ^ )

巻十 雨に寄す

2262 秋萩を散らす長雨の降るころは ひとり起き居て恋ふる夜ぞ多き

秋芽子乎あきはぎを 令落長雨之ちらすながめの 零比者ふるころは 一起居而ひとりおきゐて 戀夜曽大寸こふるよぞおほき

 

巻十 雨に寄す

1917 春雨に衣はいたく通らめや 七日し降らば 七日来じとや

春雨尓はるさめに 衣甚ころもはいたく 将通哉とほらめや 七日四零者なぬかしふらば 七日不来哉なぬかこじとや

 

巻十二 問答の歌

3122 心なき雨にもあるか 人目守りともしき妹に今日だに会はむを

無心こころなき 雨尓毛有鹿あめにもあるか 人目守ひとめもり 乏妹尓ともしきいもに 今日谷相乎けふだにあはむを

 

巻十一 問答

2513 鳴る神の少し響みてさし曇り雨も降らぬか 君を留めむ

雷神なるかみの 小動すこしとよみて 刺雲さしくもり 雨零耶あめもふらぬか 君将留きみをとどめむ

 

2514 鳴る神の少し響みて降らずとも吾は留まらむ 妹し留めば

雷神なるかみの 小動すこしとよみて 雖不零ふらずとも 吾将留わはとどまらむ 妹留者いもしとどめば

右二首 柿本朝臣人麻呂之歌集出

 

巻三 長忌寸奥麻呂ながのいみきおきまろの歌

265 苦しくも降り来る雨か 神の崎狭野の渡りに家もあらなくに

苦毛くるしくも 零来雨可ふりくるあめか 神之埼みわのさき 狭野乃渡尓さののわたりに 家裳不有國いへもあらなくに

 

新古今・巻六・冬歌 藤原定家

671 駒とめて袖うちはらう陰もなし佐野のわたりの雪の夕暮れ

 

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