小寒 2022/01/05 17:24 上州藤岡
3/462 天平十一年「739」己卯夏六月 大伴宿禰家持 悲傷亡妾作歌
十一年己卯夏六月、大伴宿禰家持、亡りし妾を悲傷びて作る歌
462 今よりは秋風寒く吹きなむを いかにかひとり長き夜を寝む
弟大伴宿禰書持、即ち和する歌
463 長き夜をひとりや寝むと君が言へば 過ぎにし人の思ほゆらくに
また家持、砌の上の瞿麦の花を見て作る歌
464 秋さらば見つつ偲へと 妹が植ゑし宿の石竹花咲きにけるかも
月移りて後、秋風を悲嘆びて家持の作る歌
465 うつせみの世は常なしと知るものを 秋風寒み偲ひつるかも
また、家持の作る歌 短歌を併せたり
466 わが宿に 花ぞ咲きたる そを見れど こころも行かず 愛しきやし 妹がありせば 水鴨なす 二人並びゐ 手折りても 見せましものを うつせみの 借れる身なれば 露霜の 消ぬるがごとく あしひきの 山路をさして 入日なす 隠りにしかば そこ思ふに 胸こそ痛き 言ひも得ず 名づけも知らず 跡もなき 世間にあれば 為むすべもなし
反 歌
467 時はしも何時もあらむを こころいたく去にし我妹か 若子を置きて
468 出でて行く道知らませば あらかじめ妹を留めむ関も置かましを
469 妹が見し宿に花咲き 時は経ぬ わが泣く涙いまだ干なくに
悲緒いまだ息まず、また作る歌五首
470 かくのみにありけるものを 妹も吾も 千歳のごとく頼みたりける
471 家離りいます我妹を留めかね 山隠しつれ 心神もなし
472 世間は常かくのみと かつ知れど 痛きこころは忍びかねつも
473 佐保山にたなびく霞見るごとに 妹を思ひ出 泣かぬ日はなし
474 昔こそ外にも見しか 我妹子が奥つ城と思へば愛しき佐保山
1 件のコメント:
お初です (^-^)
昨日の「ちゃんねる くらら」https://youtu.be/3CmrxBRI9Fs
新聞、TVなどの大手メディアだけでなくネットにも様々な情報が流れてます
いろんな情報に接するのが大事かなと思っています
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