2024年5月5日

夏は来ぬ/佐佐木信綱

卯の花の 匂う垣根に
時鳥ほととぎす 早も来鳴きて
忍音しのびねもらす 夏は来ぬ

五月雨さみだれの 注ぐ山田に
早乙女が 裳裾もすそ濡らして
玉苗たまなえ植うる 夏は来ぬ

たちばなの 薫る軒端のきば
窓近く ほたる飛び交い
おこたり諌むる 夏は来ぬ

おうちちる 川辺の宿の
かど遠く 水鶏くいな声して
夕月すずしき 夏は来ぬ

五月闇さつきやみ 蛍飛び交い
水鶏くいな鳴き 卯の花咲きて
早苗さなえ植えわたす 夏は来ぬ

2番の歌詞に「早乙女さおとめ」とあります。元は「しず」でした。で、ググリのパクリを↓ (^-^)
 賤の女「しづのめ」また、山賤「やまがつ」:山人、野卑な田舎者、などといった表現は、本来貴族言葉です。貴族社会の成員からそれ以外を、無意識のうちにも侮蔑して眺めた時の言い方です。卑下して用いる場合以外、貴族階層以外の者には使える言葉ではなかったはずです…

引用元 → 天来書院 第60回さみだれ:五月雨 梅雨 夏は来ぬ

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