2020年8月30日

象潟の月/文月十二日

文月「七月」十二日の月 2020.08.30 22:41 秋田県にかほ市象潟 文月「七月」十二日の月 2020.08.30 22:41 秋田県にかほ市象潟 文月「七月」十二日の月 2020.08.30 22:41 秋田県にかほ市象潟

降り止んで雲間からチラっと姿を見せた文月十二日の月 (^-^)

コトバンクから引用抜粋
象潟きさがたという地名は、かつてこの地で蚶貝きさがいが多くとれたことに由来し、蚶方きさかたから象潟に変わったといわれる。一帯は鳥海火山ちょうかいかざんによる泥流地形で、海食作用で泥層が削られて岩島となり、八十八潟九十九島の景観をみせていた。そのころの自然美は松尾芭蕉の『おくのほそ道』にも記されている。1804年(文化1)6月4日の直下型地震で土地が2.5メートル隆起し、潟は平地となった。現在も水田の中にマツの生えた小島が散在する。このあたりは鳥海国定公園の一部であり、また国の天然記念物に指定されている。蚶満寺かんまんじには芭蕉の句碑があり、奈曽なそ白瀑谷しらたきだには国の名勝。米作主体の農業のほか、沿岸漁業や栽培漁業も行われている。

2020年8月24日

コガマ(小蒲)


古事記 上巻 大國主の神 「菟と鰐」

氣多けたさきに到りし時にあかはだなるうさぎ伏せり。ここに八十やそ神その菟にひて云はく「いましまくは、この海鹽うしほを浴み、風の吹くにあたりて、高山の尾上おのえに伏せ」といひき。かれその菟、八十神の教のまにまにして伏しつ。ここにそのしおの乾くまにまに、その身の皮ことごとくに風に吹きかえき。かれ痛みて泣き伏せれば、最後いやはてに來ましし大穴牟遲おほあなむぢの神、その菟を見て「何とかもいましが泣き伏せる」とのりたまひしに、菟答へてまをさく「… 最端に伏せるわに、我を捕へて、悉に我が衣服を剥ぎき。これに因りて泣き患へしかば、先だちて行でましし八十神の命、海鹽うしほを浴みて、風に當りて伏せとのりたまひき」とまをしき。ここに大穴牟遲の神、その菟に教へてのりたまはく「今くこの水門みなとに往きて、水もちて汝が身を洗ひて、すなはちその水門のガマはなを取りて、敷き散して、その上にまろびなば、汝が身本のはだのごと、かならずえなむ」とのりたまひき。かれ教のごとせしかば、その身本の如くになりき。こは稻羽いなば素菟しろうさぎといふものなり…

…いそいであの水門に往つて水で身体を洗つてその水門のガマの花粉を取つて、敷き散らしてその上にころがり廻ったならお前の身はもとの膚のようにきつと治るだろう…

ガマはな:蒲の穂の上にある雄花の黄色い花粉を言う。古代では止血・沈痛に利く薬として用いられたとか… (^-^)

2020年8月19日

ガガイモ


古事記 上巻 大國主の神 「少名毘古那の神」

かれ大國主おおくにぬしの神、出雲いづも御大みほ御前みさきにいます時に、波の穗より、あま羅摩かがみの船に乘りて、ひむしの皮を内剥うつはぎに剥ぎて衣服みけしにして、り來る神あり。ここにその名を問はせども答へず、また所從みともの神たちに問はせども、みな知らずとまをしき。ここに多邇具久たにぐく白してまをさく、「こは久延毘古くえびこぞかならず知りたらむ」と白ししかば、すなはち久延毘古を召して問ひたまふ時に答へて白さく、「こは神産巣日かみむすびの神の御子少名毘古那すくなびこなの神なり」と白しき。かれここに神産巣日御祖みおやの命に白し上げしかば、「こはまことに我が子なり。子の中に、我が手俣たなまたよりきし子なり。かれいまし葦原色許男あしはらしこをの命と兄弟はらからとなりて、その國作り堅めよ」とのりたまひき。かれそれより、大穴牟遲おほあなむちと少名毘古那と二柱の神あい並びて、この國作り堅めたまひき。然ありて後には、その少名毘古那の神は、常世とこよの國にわたりましき…

ガガイモが咲いてました。やがて実をつけ生薬蘿摩子らましになります。天の羅摩かがみの船はガガイモの実を割って作る舟とか。てっ、蛾の皮が服代わりになる少名毘古那にしか乗れない船です (^-^)

少名毘古那すくなびこなは、ほんとにわたしの子だ。子どもの中でもわたしの手の股からこぼれて落ちた子どもです。
種籾をつかんで実りを祈る神産巣日かみむすび御祖みおやの命てなとこでしょうか (°-°;

2020年8月15日

暑いお盆


上毛新聞:炎の輪に無病息災祈る 南牧村で「火とぼし」今年は1日のみ σ(°┰~ )

連日の猛暑でぐったりしてます。外出など、とてもとても… で、タブレットで世相ウォッチしてたら南牧村なんもくむらとぼしが地元紙にあがってました。
ただ、今年は八月十四日だけとか…
ならばと目覚しをセットしてちょい早起きし荒船山あらふねやまに沈む夕陽をパチってから出撃したとさ。

万葉集 巻第十一 物に寄せておもひぶる歌

2800あかときかけは鳴くなり よしゑやし ひとりる夜は明けば明けぬとも

旭時等 鶏鳴成 縦恵也思 獨宿夜者 開者雖明

暁だと鶏は鳴いている。ええい、ままよ。独りで寝る夜は明けるなら明けようともかまわない。

大日向の火とぼし ↓南牧村HPより引用
南牧村の大日向おおひなた地区に4百年以上も昔から伝えられてきた県内に残されている最大級の火祭りです。火祭りの方式は「あばれ祭り」の型です。住民の先祖が永禄4年、武田信玄軍が上州に攻め入った際、武田勢を助け、領主勢の軍を打ち破った時の喜びを「火祭り」の形で伝えたものといわれています。

youtube : 大日向の火とぼし お囃子あり

2020年8月11日

カラスウリ(雄花)

カラスウリ(雄花) 立秋/08.10 上州藤岡 カラスウリ「雄花」 立秋/08.10 上州藤岡緑埜 カラスウリ「雄花」 立秋/08.10 上州藤岡緑埜

ウェザーニュース:東京で2年ぶりに37℃超へ、群馬県伊勢崎など3地点で40℃以上に σ(°┰~ )

カラスウリ「雄花」 立秋/08.10 上州藤岡緑埜 烏瓜カラスウリは雌雄異花で実の生るのは雌花である。処暑の頃から見かけるようになり、秋分ともなれば彼方此方で普通に見る。ここ、緑埜みどのでもたくさんの烏瓜の実を見る。が、このところ雄花にしか逢えていない。なぜだろう… と、考え始めて丸二日。て、まず、雌花を撮って、それから考えな。

烏瓜は唐朱瓜カラスウリとも表記して、玉章たまずさなる別名があるとか。でね、万葉集にも玉梓たまづさがあります。関係ありかな…

万葉集 巻第十 秋の雑歌

2111玉梓たまづさの君が使つかひ手折たをりけるこの秋萩は 見れどかぬかも

玉梓 公之使乃 手折来有 此秋芽子者 雖見不飽鹿裳

あなたのお使いが手折ってきたこの秋萩は、いくら見ても飽きないことよ

39℃予報と猛暑日襲来間違いなしでした。ついさっき目覚めたら伊勢崎は今季全国初の40℃超えとか。残暑お見舞い申し上げます。で、昨日のカラスウリでなんか書くつもりだったんだけどタイムアップ。本文を空であげちゃいました(^-^)

小焼け 立秋/08.10 上州藤岡矢場
小焼け 2020/08/10 18:54

2020年8月9日

陰暦六月二十日の月


ウェザーニュース:空に注目 8月9日(日曜)深夜から月と火星が接近
陰暦六月二十日の月、1枚目と3枚目には火星がチラリ。て、視えんかも… σ(°┰~ )

庚申山越えで矢場に下り、ちょい焼けの空をぱしゃり。で、竹沼まで走り、桜にいたアブラゼミをぱちり。さらに、白山菊シラヤマギク筑紫萩ツクシハギ鵯花ヒヨドリバナと秋の野の花をぱしゃりぱちぱち。で、福島沙参フクシマシャジンを2ショットしたら電池切れ。狸庵でちょい充電し日帰り温泉へ。で、ファミレスで食事。最後に二十日夜の月を撮って帰ってきましたとさ。

571月夜つくよよし 川音かわとさやけし いざここに行くもゆかぬも遊びてゆかむ

月夜吉 河音清之 率此間 行毛不去毛 遊而将歸

右一首、防人すけ大伴四綱よつな

月もよい、川の瀬音もさやかに聴こえる。さあ、ここで都へ行く者も行かない者も心ゆくまで楽しんで行こう。 ※アソブは、鎮魂の舞いを舞うことから、酒宴、奏楽などについて言うようになった。


桜にアブラゼミが…


田んぼにちょい焼けの空

2020年8月6日

キツネノカミソリ

6日は35℃を突破し今季初の猛暑日となりましたが、外食に出て、そのまま小串「かたくりの里」をちょい歩き。キツネノカミソリを撮ってきました。(°-°;

3854 すも… 意訳。 どんなに痩せながらでも、生きていれば生きていられるのに。それをまた鰻を獲ろうとして川に流れなさるなよ。

万葉集 巻第十六 せたるひと嗤咲わらう歌二首

3853石麻呂いはまろにわれ物申ものまを夏痩なつやせせに良しといふ物ぞ むなぎ捕り

石麻呂尓 吾物申 夏痩尓 吉跡云物曽 武奈伎取喫

3854すもけらばあらむを はたやはたむなぎを捕ると川に流るな

痩々母 生有者将在乎 波多也波多 武奈伎乎漁取跡 河尓流勿

右は、吉田連老よしだのむらじおゆといふひとあり。あざな石麻呂いはまろへり。
いはゆる仁敬にんきょうの子なり。そのおゆ、人とり身体いた
たり。多く喫飲すれども、形、飢饉に似たり。これりて
大伴宿禰家持、いささかにこの歌を作りて、たはふわらふことを
為せり。

2020年8月3日

さし焼かむ… 13/3270


万葉集 巻第十三 相聞そうもん

3270さし焼かむ 小屋こや醜屋しこやに かきてむ 破薦やれこもを敷きて うち折れむ しこ醜手しこてを さしへて らむ君ゆゑ あかねさす 昼はしみらに ぬばたまの 夜はすがらに このとこの ひしと鳴るまで 嘆きつるかも

刺将焼 小屋之四忌屋尓 掻将棄 破薦乎敷而 所挌将折 鬼之四忌手乎 指易而 将宿君故 赤根刺 晝者終尓 野干玉之 夜者須柄尓 此床乃 比師跡鳴左右 嘆鶴鴨

反歌

3271わがこころ焼くもわれなり はしきやし君に恋ふるもわが心から

我情 焼毛吾有 愛八師 君尓戀毛 我之心柄

ちょい出したら雲にのまれる夕陽と遭遇したんさ。 (°-°;

嫉妬心めらめらで炎のごとし。
… 折れてしまいそうないやらしい腕を枕にして今頃は寝ているのだろうお前さん、私は昼は昼中、夜は夜通し、この床がみしみしと音をたてるほどなげいて…

2020年8月2日

夏は夜 月のころはさらなり/枕草子

枕草子 第一段 清少納言

 春はあけぼの。やうやうしろくなりゆく山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる

 夏は夜。月のころはさらなり、やみもなほ、ほたるの多く飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし

 秋は夕暮れ。夕日のさして、山の端いと近くなりたるに、からすの寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。まいて雁などのつらねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。日入りはてて、風の音、虫のねなど、はたいふべきにあらず

 冬はつとめて。雪の降りたるは、いふべきにもあらず。霜のいと白きも、また、さらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭もてわたるも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も白き灰がちになりてわろし

久しぶりの日帰り温泉です。ざっとかけ湯しておそるおそる源泉へ。傷にしみることもなくゆったりと (^-^)

夏は夜。月のころはさらなり… 陰暦だと六月十三日です。温泉を出てから月をパチリ。

矢場で輝いてた月を撮ってました (°-°;

2020年8月1日

イワタバコ

イワタバコ(岩煙草)07/29 上州吉井谷不動尊 イワタバコ(岩煙草)07/29 上州吉井谷不動尊 イワタバコ(岩煙草)07/29 上州吉井谷不動尊 イワタバコ(岩煙草)07/29 上州吉井谷不動尊

梅雨明けしました。(^-^) 朝日新聞ディジタル:関東甲信・東海で梅雨明け さっそく真夏日が続きそう

巻第七 花に寄す

1360いきに思へるわれを やまぢさの花にか君がうつろひぬらむ

氣緒尓 念有吾乎 山治左能 花尓香公之 移奴良武

詠人不知

巻第十一 物に寄せて思を

2469やまぢさの白露しらつゆしげみ うらぶるる心も深く わが恋止まず

山萵苣 白露重 浦經 心深 吾戀不止

柿本朝臣人麻呂之歌集出

 滝に六地蔵尊 07/29 上州吉井谷不動尊 滝脇の岩盤に六地蔵尊が刻まれてますが着生している岩煙草イワタバコで見えんばい

まず、7月29日から5枚。で、万葉歌の山ぢさを岩煙草とする声が大きいかと… 山ヂサ新考「植物記」牧野富太郎から抜粋・引用しときます (°-°;

…第一の歌には「山ぢさの花にか君が移ろひぬらむ」とある。今これをエゴノキ科のチサノキ(エゴノキ)の花だとすると、元来これらの樹の花は純白色であるので、「移ろひぬらむ」が一向に利かない。もしこれらの花色が紫か藍でもであったら、それは移ろう色、すなわち変り易い色、褪め易い色であるから「移ろひ」がよく利く…

青空文庫 牧野富太郎「植物記」XML版をリンクしておきます。(^-^)